制度・実務

機能性表示食品の制度見直し―GMP・健康被害情報・品質保証をどう実装するか

制度見直しを踏まえ、機能性表示食品で求められる生産・品質管理と健康被害情報対応の実務を整理します。

健康食品工場でGMP監査と品質確認を行うスタッフ

紅麹関連製品の事案を受け、機能性表示食品制度では安全性と品質管理の実効性が改めて問われました。事業者に必要なのは、規程を保管することではなく、異常を早期に見つけ、製造・品質・販売・経営が同じ情報で判断できる仕組みです。特にサプリメント形状の商品では、原料受入から出荷までの管理と健康被害情報の収集を一つの品質保証体系として考える必要があります。

GMPを「工場任せ」にしない

販売者は委託先の認証名称だけで安心せず、自社商品の重要品質特性と工程リスクを理解します。原料の同一性、異物・微生物・有害物質、計量、混合均一性、交差汚染、設備洗浄、包材照合、出荷判定をどの記録で保証するかを確認します。監査では書類の有無だけでなく、逸脱、苦情、回収訓練、是正措置が実際に機能しているかを見ることが大切です。

供給者管理も同様です。原料規格、製造工程、分析法を合意し、変更があれば量産前に通知される契約にします。天然物や発酵物はロット差を前提に、指標成分だけでなく、工程由来のリスクや未知の変化を捉えるための確認項目を設定します。

健康被害情報を判断可能な形にする

問い合わせ窓口には、商品名、ロット、摂取量、摂取期間、併用医薬品、症状、受診状況などを確認できる様式を用意します。単発情報を個別対応で終わらせず、類似事例、発生頻度、ロット偏りを定期的に評価し、必要な報告・販売停止・回収へ移れる責任者と連絡網を決めます。

JSHが原料供給やOEM企画を支援する際も、届出資料と現場記録の整合、日台サプライヤーの変更管理、緊急時の情報伝達を初期仕様に含めることが重要だと考えています。制度対応を追加コストではなく、ブランドの説明責任と事業継続を支える基盤として実装することが、次の市場信頼につながります。

定期レビューで仕組みを更新する

品質保証会議では、受入試験、工程逸脱、規格外、苦情、健康情報、供給者変更を定期的に横断評価します。件数が少なくても、傾向や同一ロットへの集中がないかを確認し、評価結果と判断理由を記録します。委託先監査の頻度も一律にせず、原料特性、変更履歴、過去の逸脱、販売量に応じて設定します。訓練で判明した連絡遅延や情報不足を手順書へ戻すことで、制度が求める仕組みを実効的なものにできます。

参考資料

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専門関係者向け参考情報

本ページは、健康食品・サプリメントの研究開発および製品設計に関わる専門関係者の方を対象とした参考情報です。

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